夕暮れ時、ぽてぽて歩く女性がいます。
浮かない様子でどうしたのかな?
は〜〜〜。
今日もしんどかったな〜〜〜。
なんなんだろ…。
こんにちは、のこちゃん!
どうしたの?
わ!なになにびっくりしたー!
あなた、誰ですか!?
私は、ふゆあ。
ずーっと前からあなたを知っているのよ。
怪しいものではありません。あなたの味方です。
ため息ついて、どうしたの?
(ずっと前から私を知っているって、なんだろ。怪しいはずだけど、なんだか落ち着く人だなぁ。あぁ、ちょうど誰かに話を聞いてほしかったんだけど、気を使って話せなかったんだよね。この人なら誰も知らないし、ちょっと話してみようかな)
ふゆあさん、私の味方だなんて不思議な人ですね。
・・・あの、このところ気がかりなことがあって、落ち込んでいるんです。
もしよかったら、少し私の話を聞いてもらえますか?
もちろんよ、のこちゃん!
私が現れたのは、そのためです。
いつでも、のこちゃんの望む時にじっくりお話しを聞きます。大丈夫よ。
え〜?いつでも話を聞いてくれるなんて、そんな嬉しいことがあっていいのかなぁ。
でも、私の話したいことって、不満や答えの出ない悩みだから、ふゆあさんを嫌な気持ちにさせてしまうかもしれませんよ。
うふふ。
もっとよくなりたい、前に進みたい、そう思っている人の話しを聞くのは嫌になるはずないのよ。
のこちゃんは、もっとよくなりたいから悩んでいるよね。心の中でたくさんたくさん考えているようだけど、堂々巡りで混乱して疲れきってるのかな。
話しているうちに何かヒントを見つけるかもしれないし、聞きますよ〜。
こうして、ある日突然、ふゆあはのこちゃんの前に現れました。
がんばり屋ののこちゃんは、いつも一人で考えていました。
だって、私の思っていることを正直に言ったら傷つく人がいるかもしれない。
ううん、その前に、誰も私の話しをちゃんと聞いてはくれない。
あなたならできるでしょ。
自分で考えなさい。
ちゃんとしなさい。
それくらい一人でやりなさい。
我慢しなさい。
無視(これが一番キツい)。
私のことをわかってくれる人なんていない。
誰かに自分のことを話して聞いてもらえるなんて、とうの昔にあきらめた。
でも、まったく知らない人だからこそ、話しやすいってことあるよね。
それに、ふゆあさんってなんだか話しやすい雰囲気…。
なんだろう、ずーっとがんばってきたから、機が熟したのかなぁ。
そんな夢みたいなことあるのかなぁ。いいのかなぁ。
話しを聞いてもらえるってわかっただけで、ちょっと安心しちゃった。
そうだ、私、くたくただった・・・。
ふゆあさん、話しを聞いてもらえるの嬉しいです!
でも今日は疲れているので、帰ってゆっくりお風呂に入ろうかな。
またお話しできますか?
のこちゃん、正直に伝えてくれてありがとう!
これからは、のこちゃんの好きな時にお話しできますからね。
いつでも呼んで!今日はゆっくり休んでね〜。
こうして、ふゆあとのこちゃんはお話しするようになりました。
今日は、ここまで。